
『みんな何社エントリーしているの?』『少なすぎると内定は取れない?』『持ち駒が尽きたらどうすればいい?』——エントリー数は就活で最初に多くの学生がつまずく悩みです。周りと比べて焦ったり、逆に数を追いすぎて一社ごとの対策が雑になったりと、数字の扱い方で選考の質は大きく変わります。本記事ではプレエントリーと本エントリーの違い・平均の正しい読み方・少なすぎ/多すぎのリスク・自分に合った適正数の決め方・持ち駒が尽きたときの対処まで採用担当者の視点で解説します。結論は、平均に振り回されず、自分が納得して選考に向き合える数が正解です。
Contents
【前提】プレエントリーと本エントリーは別物ー数字の意味を揃える
『平均は何社?』を語る前に、まずプレエントリーと本エントリーは全く別の数字であることを押さえてください。ここを混同すると、周りの『30社エントリーした』という言葉に無用な焦りを感じてしまいます。
・プレエントリー——気になる企業に資料請求・情報登録をする段階。ボタン一つで済むため、1人あたり数十社にのぼることも珍しくありません。ここでの数字は『興味の広さ』に過ぎず、選考負荷はほぼゼロです。
・本エントリー(本選考エントリー)——エントリーシート(ES)提出や説明会参加を伴い、実際に選考へ進む段階。ここからが本当の勝負で、1社ごとに時間と労力がかかります。
採用担当者の実感として、学生が口にする『何社エントリー』の多くはプレエントリーの数字です。就活を始めたばかりの人は、まず自分がどちらの話をしているのかを整理しましょう。就活全体の流れが不安な人は、始め方をまとめた p817 も合わせて読むと、エントリーが就活のどの位置にある作業かが見えてきます。比べるべきは同じ土俵の数字——プレはプレ、本エントリーは本エントリー同士で見ることが、焦らない第一歩です。
- 【プレエントリー】資料請求・登録の段階、数十社でも選考負荷はほぼゼロ
- 【本エントリー】ES提出・説明会を伴い実際に選考へ進む本番の数字
- 【混同注意】周りの『何社』の多くはプレエントリー、焦る必要はない
- 【土俵を揃える】比べるなら同じ種類の数字同士で見る
- 【全体像】エントリーが就活のどこにある作業かを先に把握する
【平均の考え方】『何社が平均』に振り回されない読み方
各種調査では、本エントリーの平均はおおむね20〜30社前後、プレエントリーはその数倍というデータがよく示されます。ただし採用担当者としてお伝えしたいのは、平均はあくまで全体をならした数字であって、あなたの正解ではないということです。
平均を鵜呑みにすべきでない理由は次の通りです。
・志望業界の数で最適値が変わる——業界を1つに絞る人と、複数を並行する人では必要な社数がまるで違います。
・選考時期で変わる——早期選考中心か、通年で長く続けるかで持ち駒の管理も変わります。就活全体の時期感は p273 で確認できます。
・一社への準備の深さで変わる——じっくり対策する人と、数で当たる人ではそもそも戦い方が違います。
大切なのは『平均に届いているか』ではなく『自分が納得して選考に向き合えているか』です。平均より少なくても、一社一社を深く準備して内定を得る人はいますし、平均より多くても持ち駒がゼロになる人もいます。数字は目安として使い、判断の主語は常に自分に置きましょう。
- 【目安】本エントリーは20〜30社前後、プレはその数倍が一般的
- 【落とし穴】平均は全体をならした数字であなたの正解ではない
- 【変動要因】志望業界の数・選考時期・準備の深さで最適値は動く
- 【判断軸】届いているかより納得して向き合えているかを基準に
- 【使い方】数字は目安、主語は常に自分に置く

【リスク1】少なすぎるとどうなる?持ち駒ゼロの怖さ
エントリー数が少なすぎる場合の最大のリスクは、持ち駒がゼロになることです。採用担当者の視点でも、選考は相性の要素が大きく、実力があっても通らないことは普通に起こります。だからこそ一定の母数は必要です。
少なすぎる状態で起こりがちなことを整理します。
・全落ちで手元に何も残らない——数社に絞って全て不通過だと、心理的ダメージが大きく立て直しに時間がかかります。
・焦って質が落ちる——残り一社に追い込まれると冷静さを失い、かえって選考でうまくいかなくなります。内定が出ない焦りへの向き合い方は p528 が参考になります。
・比較材料がなくなる——複数社を見比べることで自分の価値観が明確になりますが、少なすぎるとその機会を失います。
特に第一志望群だけに絞る戦い方は危険です。本命は本命として全力で臨みつつ、選考時期をずらした企業や、志望度は中程度でも自分に合いそうな企業を併せて持っておく。持ち駒ゼロを避ける管理こそが、就活で最も守るべき原則だと考えてください。
- 【全落ちリスク】数社に絞って全滅すると立て直しに時間がかかる
- 【焦りの連鎖】追い込まれると冷静さを失い選考の質が落ちる
- 【比較機会の喪失】少なすぎると自分の価値観を見比べられない
- 【本命集中の危険】第一志望群だけに絞る戦い方はリスクが高い
- 【最優先原則】持ち駒ゼロを避ける管理が最も守るべきこと
【リスク2】多すぎるとどうなる?数を追う落とし穴
逆に、エントリー数が多すぎる場合にも見逃せないリスクがあります。数を追うこと自体が目的化し、一社ごとの準備が薄くなるのが典型的な失敗です。採用担当者から見ると、使い回しの志望動機や企業研究不足はすぐに伝わります。
多すぎることで起こりがちな問題は次の通りです。
・ES・面接の準備が雑になる——数が多いと一社あたりに割ける時間が減り、通過率がむしろ下がります。
・スケジュールが破綻する——説明会・ES締切・面接が重なり、ダブルブッキングや提出漏れが発生します。日程管理は p1110 のやり方が役立ちます。
・体力とメンタルが持たない——移動やオンライン面接が続くと消耗し、本命の選考で力を出しきれません。
・志望度が浅い企業ばかりになる——手当たり次第に受けると、どこにも本気になれず面接で熱意が伝わりません。
数は『安心の担保』であって『内定の保証』ではありません。多く受けること自体は悪ではありませんが、一社ごとに最低限の企業研究と志望理由の言語化ができる範囲に収めることが、結果的に通過率を高めます。
- 【準備の希薄化】数が増えると一社あたりの対策が雑になる
- 【日程破綻】締切と面接が重なり提出漏れやダブルブッキングが起きる
- 【消耗】体力とメンタルが持たず本命で力を出しきれない
- 【熱意不足】志望度の浅い企業ばかりで面接に本気になれない
- 【本質】数は安心の担保であって内定の保証ではない

【決め方】自分に合った適正数を4つの軸で見極める
では自分の適正数はどう決めればよいのか。採用担当者としておすすめするのは、次の4つの軸で自分の状況を棚卸しする方法です。他人の平均ではなく、この4軸から逆算した数があなたの正解です。
・軸1 志望度の分布——本命群・中位群・練習群をどの比率で持つか。本命に全力を注ぎつつ、中位群で持ち駒を確保し、練習群で場慣れするバランスを設計します。
・軸2 選考時期——早期・本選考・後半とスケジュールを分散させれば、同時期に集中しすぎず一社ごとに向き合えます。時期別の全体像は p273 を参照してください。
・軸3 体力・キャパシティ——同時に何社まで無理なく回せるか。学業やアルバイトとの両立を前提に、破綻しない上限を自分で決めます。
・軸4 準備の質を保てる範囲——一社ごとに企業研究と志望理由をきちんと用意できる数か。ここを超えると通過率が下がります。
この4軸で考えると、『平均だから30社』ではなく『自分は本命5・中位10・練習5で20社まで』というように、根拠のある自分基準の数字が出せます。数字に主体性を持たせることが、迷いのない就活につながります。
- 【軸1 志望度】本命・中位・練習の比率を意図的に設計する
- 【軸2 時期】早期・本選考・後半に分散させ集中を避ける
- 【軸3 体力】学業と両立できる無理のない同時進行数を決める
- 【軸4 準備の質】一社ごとに研究と志望理由を用意できる範囲に収める
- 【結論】4軸から逆算した自分基準の数字を持つ
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【対処】持ち駒が尽きたときの立て直し方
順調に進めていても、選考が重なる時期に持ち駒が急に減ったり尽きたりすることはあります。ここで慌てて手当たり次第に応募すると、準備不足でまた落ちる悪循環に陥ります。採用担当者としては、尽きる前後で落ち着いて母数を補う動きをおすすめします。
持ち駒を立て直す具体策は次の通りです。
・まだ募集中の企業を洗い直す——本選考が終わっても、後半日程や追加募集を出す企業は多くあります。時期をずらした募集は狙い目です。
・夏採用・秋採用など後半の選考を活用する——前半で決まらなくても挽回の機会は続きます。時期別の戦い方は p650 が参考になります。
・これまでの不通過を振り返る——ESで落ちるのか面接で落ちるのかを見極め、弱点を補強してから次に臨みます。
・視野を少し広げる——業界や企業規模を固定しすぎていないかを見直すと、合う企業が新たに見つかることがあります。
重要なのは質を落とさずに母数を補うこと。焦って志望動機を使い回すのではなく、振り返りで一段強くなった状態で新しい持ち駒を積む——これが立て直しの王道です。
- 【募集の洗い直し】後半日程や追加募集を出す企業は多い
- 【後半採用の活用】夏採用・秋採用など挽回の機会は続く
- 【不通過の分析】ESか面接か落ちる段階を見極めて補強する
- 【視野の拡大】業界や企業規模の固定を見直すと新たな企業に出会える
- 【王道】質を落とさず振り返りで強くなってから母数を補う

【戦略】時期別のエントリーと管理術ー序盤は広く終盤は絞る
エントリーは一定数を一気にかけるより、時期に応じて濃淡をつけると無理なく進みます。採用担当者から見ても、序盤と終盤では最適な動き方が変わります。
・序盤(情報収集期)は広く——この時期はプレエントリーや説明会参加で幅広く情報を集め、自分の興味と適性を確かめます。数を恐れず視野を広げてよい段階です。
・中盤(本選考本格化)は選ぶ——集めた情報から本エントリーする企業を絞り込み、一社ごとに準備を厚くします。持ち駒のバランス(本命・中位・練習)を意識します。
・終盤(決着期)は絞る——残った本命群に集中し、対策の密度を最大化します。ここで手を広げすぎると準備が薄まります。
そして全期間を通じて欠かせないのがエントリー管理です。企業名・応募段階・締切・面接日・結果を一覧化し、抜け漏れを防ぎます。スプレッドシートや手帳での具体的な管理術は p1110 にまとめています。『どの企業が今どの段階か』を常に可視化しておくことが、持ち駒ゼロを防ぎ、余裕を持って一社ずつに向き合う土台になります。
- 【序盤】情報収集期は広く、プレエントリーと説明会で視野を広げる
- 【中盤】本選考本格化で本エントリーを絞り一社ごとに準備を厚く
- 【終盤】決着期は本命群に集中し対策の密度を最大化する
- 【管理必須】企業名・段階・締切・結果を一覧化して抜け漏れを防ぐ
- 【可視化】今どの段階かを常に把握し持ち駒ゼロを防ぐ
まとめ:平均ではなく『納得して向き合える数』が正解
就活のエントリー数には万人共通の正解はありません。平均は目安に過ぎず、本当に大切なのは自分が納得して選考に向き合える数です。プレエントリーと本エントリーを分けて考え、少なすぎて持ち駒ゼロになるリスクも、多すぎて準備が薄まるリスクも避けながら、志望度・選考時期・体力・準備の質の4軸から自分基準の数字を導きましょう。
採用担当者として繰り返しお伝えしたいのは、数を追うより一社ごとの質を高めること、そして持ち駒ゼロを避ける管理を徹底することの2点です。序盤は広く終盤は絞る時期戦略と、応募状況の可視化ができていれば、周りと比べて焦る必要はありません。
シンミドウは埼玉・大宮を拠点に、採用支援やマーケティングDXで地域企業を伴走している会社です。就活の数字に振り回されず、自分のペースで納得のいく選択をしたいと考える学生を歓迎しています。エントリーや選考の情報は、下記フォームから確認してみてください。あなたが自分らしく選考に向き合えるよう、応援しています。

自分のペースで納得の就活をしたい学生へ
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